植物性ビオチン（シロゴチョウ由来）

ビオチンは水溶性ビタミンの一つで、ビタミンB 群に属すことからビタミン B7 とも呼ばれます。オランダの研究者ケーグルが、酵母の増殖に必要な因子として発見し、その後、マウスを用いた実験において皮膚炎を予防する効果が報告されました。体内では糖質や脂質、アミノ酸の代謝やエネルギー産生、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きもあるなど、その働きは多岐に渡ります。
一般的な食生活では不足しにくいものの、水溶性のビタミンである為、尿によって体外へ排出されやすく、体内に長時間留めておくのが困難であるという性質があります。よって一度に大量に摂取するのではなく、こまめに摂取することが必要となります。そのため、サプリメントなどによる摂取が効果的です。

ビオチンは、糖の代謝に必要なピルビン酸カルボキシラーゼの補酵素です。このため、ビオチンが欠乏すると糖代謝が正常に行われず、乳酸が蓄積して血液が酸性となり、倦怠感や筋肉痛といった症状が現れます。また、 1 型および 2 型の糖尿病のリスクが高まることが知られています。さらに皮膚や粘膜の維持、爪や髪の健康に深く関わるビタミンであるため、欠乏するとアトピー性皮膚炎や脱毛などの皮膚や髪に関するトラブルが現れることも報告されています 。